各診療案内



レーザー治療

● レーザーの特徴・歴史

少々専門的なお話になりますが、一口に「レーザー」といってもいろんな種類があるのをご存知でしょうか? たとえば、スライドなどを見るとき使う、赤い光の「レーザーポインター」は光が拡散せず、まっすぐ直進する性質を利用して、スライド上のある1点を指し示すことができます。(数年前は、野球選手の目に当てるようないたずらが頻発し、発売中止になったと聞きましたが・・・) また身近なところでは、CD(コンパクトディスク)、DVDなどもレーザーの直進性を利用して、ディスクの中のデータを読み込むのに利用されています。また、天文学の領域では、地球から月までの距離をわずか数センチの誤差で測ることも可能になってきました。また、美容外科の領域では、「レーザー脱毛」「ほくろ取り」もよく行われています。  このように医療分野や工業分野でレーザーが活用されている理由は、 レーザーは光が広がらずにまっすぐ進むため、エネルギーもその1点に集中することになり、強いエネルギーを非常に繊細に制御できるからです。その性質は、波長によってかなり異なり、専門的な知識が必要であり、特に人体に使用する医科、歯科の分野においては、より注意が必要なのはいうまでもありません。

● レーザー治療

虫歯や歯周病の治療が、麻酔注射をあまり使用せず、なお痛みが少ない治療方法があることをご存知ですか?

メリット
・削らない
・痛みが少ない
・治療時間が短い

当医院では、歯科で初めての最先端技術治療器(National/Panasonic炭酸ガスレーザメス 「パナラスC05Σ」)による歯科治療をおこなっています。

● 歯科医院でのレーザーの応用

1.歯の治療

・・ 痛みの少ない快適治療。
@歯質強化:乳歯も含めて、生えたての歯は非常に柔らかいのです。レーザーを使って硬くて虫歯になりにくい丈夫な歯に変えましょう。
A小さい虫歯:一度削ってしまった歯は元に戻りません。レーザーを応用して、脱灰した部分を炭化させ、再石灰化をうながします。
B大きい虫歯:虫歯の進行を大幅に遅らせる。 たとえつめて治しても一度虫歯になってしまった歯は、どんどん虫歯が深くなりやすいので、今以上に歯が溶けてなくならないようにレーザー治療をしましょう。

2.根管治療

・・・ 歯の神経治療。神経を抜いた後、レーザーをあてることにより、殺菌、消毒を行うことができます。きちんと殺菌し、悪くなった部分を掃除して、早く治します。

3.歯周病

・・・ 健康な引き締まった歯茎の再生。歯周炎ポケット内にレーザーをあてることにより細菌の数が減り炎症状態が従来のスケーリング・ルートプレーニングだけよりも早期に改善されます。手術の苦痛の無いレーザー治療で健康で引き締まった歯肉を再生しましょう。

4.口内炎・口角炎

・・・ レーザーを使って、その場で痛みを取り除く。なかなか治らなくて、とても痛い口内炎は、レーザーで痛みを取ってすばやく治します。

5.知覚過敏

・・・ 歯の表面を封鎖して、歯を保護します。知覚過敏は、冷たい水がしみるなど辛いものです。数回の来院で痛みを感じなくなります。レーザーを使って根本から原因を取り除きましょう。

6.その他

・・・ 歯の漂白、歯ぐきのメラニン除去など様々な治療に使用する事が可能です。

※当医院では、レーザー治療を出来るだけ保険の範囲で適用いたしますのでご相談ください。
※すべてがレーザーだけで治るわけではありません。また症状や状態によっては治り方に個人差があります。

● 炭酸ガス(CO2)レーザーの特徴

レーザーエネルギーの約90%が水分に吸収されるので、生体組織での吸収率が非常に高く、組織表面でほとんど吸収されてしまい、照射直下や周囲組織への侵襲はほとんどありません。したがって、熱障害が深部におよぶ危険性が少なく、口腔内のような狭い範囲であってもレーザーの影響の及ぶ範囲が目で確認でき、安全です。硬組織に対しては照射後耐酸性が付与されます。パナラスレーザーにおける「照射象牙質表面の溶融による象牙細管閉塞」はCO2レーザーとして世界で唯一の歯牙硬組織への薬事許認可である。

● なぜ疼痛が緩和されるか

1 口内炎では
口内炎では瞬時に一層の凝固膜がつくられ、これにより外来からの刺激が遮断され痛みが消失します。炎症部表面に人工的なかさぶたを作っているわけです。炎症部位は浸出液が多く、レーザーが水分によく吸収されるため、エネルギーのほとんどが表層で吸収され、効率よく凝固層ができます。又、この程度の照射では、低出力で照射時間も一瞬であるため、照射中の痛みもほとんどなく、無麻酔で十分処置できます。病変部を滅菌、乾燥しながら外来刺激から遮断するのです。

2 象牙質知覚過敏症では
レーザーが象牙質を溶融して細管開口部(神経に刺激を伝えている入り口)を封鎖したり歯髄神経そのものの興奮を抑える(知覚鈍麻作用)。象牙細管周囲、表層蛋白質を凝固させ偽膜生成による外来刺激を遮断します。したがって、照射の熱感を感じるか感じないかというほどの低いエネルギーでたんぱく凝固させるのです。

う蝕の予防(虫歯の予防)
裂溝フィッシャー部の解剖学的形態(歯のかみ合わせの部分の溝)を考えた場合、通常のブラシでの物理的な清掃ではプラーク(よごれ、食べ物の残りのように思われがちですが、細菌の塊です)の除去が難しい場合があります。そのような部位への清掃にレーザーを照射することにより、裂溝内容物は瞬時に蒸散、除去されます。しかも、フッ素を併用することにより、同時にエナメル質の耐酸性をより増強することができます。ハイドロキシアパタイトの分子中のH+基が、F+基により効果的に置換されるためと考えられています。

二次カリエスの防止(詰めたり、被せたあとの虫歯)
生活歯のか洞形成(神経のある歯を削ること)の場合、CR充填(前歯等白いプラスティックを詰める処置)、補綴物装着(型をとって作った銀歯を詰める、もしくは被せる)直後には、修復象牙質が形成されていないため、冷水痛、咬合痛(かんだときに痛みを感じる)が生じることがあります。その際の疼痛予防として象牙細管を閉塞しておくことは有用です。又、照射象牙質に含まれる有機質が選択的に蒸散され、残った層にはCa,Pが多く含まれる層ができています。そのことにより、患者さまにとっての痛みのストレスを与えることなく、硬化層による二次カリエスの予防が可能となります。